ドキュメンタリー映画「人生をしまう時間(とき)」

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ドキュメンタリー映画「人生をしまう時間(とき)」を川崎市アートセンターに観に行く。
本作は、NHKスペシャル「在宅死“死に際の医療”200日の記録」を再編集、映画化したものだ。
番組は大きな反響を呼び、何度か放映されているそうだ。
未見だったため、劇場に足を運んだ。

舞台となる病院が、この間まで住んでいた家から北へ、県境を越えてほどない堀ノ内病院だったこと、在宅診療の中心を担う小堀鷗一郎医師が森鷗外の孫であることなどで、終末期医療という重大テーマにさらなる興味が加わった。

私の父は30年以上前に病院で死に、元気だといわれる母は92歳になった。
数年前に、母の妹である叔母が在宅で死を迎えている。
終末期の医療は、社会問題であるだけでなく、私自身にとっても身に差し迫った最優先課題なのだ。

よく死ぬためには、よく生きなければならない。
映画を観ながら改めてそう思った。
2時間弱のドキュメンタリー作品に仕上げるまで、没になった何倍もの取材フィルムがあるはずだ。
小堀医師も堀越医師も、ともに外科医だったことが意外であるとともに納得させる点だ。
辣腕の外科医として活躍した医師が、最期を迎える人間まるごとを引き受けよう、と決意するに至る経緯は、人間として共感できる。
ドキュメンタリーとはいえシナリオがあり、きれいごとの人情ドラマになることを警戒する気持ちがどこかにあるものだ。
しかし、本作に登場する医師だけでなく、家族、看護師、ケアマネージャーなどが自然にふるまえていることに、とても安心させられた。
それだけ死が厳粛な現実であるということ、死はすべての虚飾を無意味化してしまうということだろう。

このドキュメンタリー映画を観て、いい人たちに出会えたなあ、という気がした。
看取ることを特別視しないで、自然に、時にはユーモアを持って向き合いたいと思う。

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