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zoom RSS 終の棲家の見学に御宿まで

<<   作成日時 : 2016/09/02 21:46   >>

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台風一過の日、リゾート型老人ホームを見学するため御宿まで小さな旅をすることになった。
入居時に自立して生活できることが条件の介護付有料老人ホームだ。
千葉と聞いて、地震を心配する母は言下に気が進まないと、同行を拒否したのだけれど、首都直下型地震は恐くないのだろうか??

今回はじめて体験入居を思い立ったのは老人ホーム協会に入会したのをきっかけに郵送されてきたパンフレットの案内からだった。
地元志向だった私も、頭を切り替えて「リゾート」という少々気恥ずかしいキーワードにのってみようかという気になった。
空気と水のきれいなところ…
地価の高い都心では望むべくもない環境が得られるのが大きなメリットだ。

安房鴨川行きの「わかしお7号」は東京駅を11時に出発した。
御宿までの約80分、列車は房総半島なかほどの田園地帯を快走する。
折から台風9号に直撃された稲穂が一斉に倒れ伏し、黄金色のじゅうたんのようだ。
夏休み最終日、乗客はまばらだった。

少々不安な思いを抱えて御宿の駅を出るとホームの職員が待ち受けていた。
ホームの位置する高台まで車で5分ほど。
早速、当方の心配を察するかのように、海岸から2q以上あり、標高は60m。
ホームの建つ土地は岩盤で地震に強いという話をされた。

ホームの玄関には問い合わせの電話に応対してくれた入居相談専門の方と支配人のお二人が出迎えて下さった。
フランス語で「黄金の人生」という名の老人ホーム、その成立の沿革について支配人から懇切な説明があった。
終の棲家を決めるにあたり、事業主体の組織がしっかりしていることが一番の条件だ。
過去には、倒産によって入居者が路頭に迷いかねないケースもあった。
正直言えば、10年先のことは誰にも分からないが…
出発は千代田生命保険会社が設立した財団法人だそうだが、バブル崩壊のあおりを受けて倒産した後は、日立グループに属する日立ビルシステムが事業を引き継いでいるとのこと。
詳細はここでは割愛するが、工務店などが経営するサービス付き高齢者住宅についてあまりいい噂を聞いていなかった私は少し安心したのだった。
今後の課題は2025年問題をひかえて、介護スタッフの確保だろう。
当ホームでは地元の福祉系高校卒業生から毎年3名を採用しているとのこと。

昼食のためにダイニングルームに案内された。
外光のふんだんに差し込む、明るく広々としたレストランで、老人ホームらしさはみじんも感じられない。
ご夫婦で向き合って食事されている方もいれば、お一人でゆったりと箸を運んでおられる方もいる。
退出される時に軽く周囲にあいさつされる様子が、つかず離れずの距離感を想像させた。

その後館内の様々な設備を見学させてもらった。
もう5年以上泳いでいない私は、プールの青い水に誘惑された。
茶室や陶芸室、ライブラリー、ビリヤード室など。
設備は潤沢だけれど、自分はとても使いこなせないだろう。

話は尽きないが、一番胸に響いたのは入居相談部のSさんの言葉だ。
「皆さん、相当な決心をされて入って来られるのですよ」
きれいごとばかりではないだろうが、次の世代に過大な迷惑をかけることがないようにと、様々な執着を断ち切って、早い段階で最後のステージへと踏み出す人の毅然とした姿勢に打たれたのだった。

その夜は眼が冴えてなかなか眠ることができなかった。
あくる日、朝食の卓について紅茶を飲んでいると
「お一人ですか」
と二人連れの老婦人に声をかけられた。
にこにこされていたが、「体験入居なので」という私の声は聞こえなかったようだった。




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房総半島を台風9号が直撃した。
京葉線の車窓から見る田畑は、刈り取り間近の稲が軒並み横倒しに。

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ホームのダイニングルーム


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温水プール


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アスレチックジム
他にテニスコートなどがある。
運動指導員3名が常勤。
オールインパッケージの料金体系になっているため、これらの施設は自由に利用することができる。
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診療所
外部から町の人も受診する。
内科医2名、看護師10名が常勤している。
鴨川の同財団が運営する総合病院と電子カルテを通じ連携する。
総合病院への付き添い及び送迎は無料である。
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ケアセンター(看護棟)
個室40室 風邪をひいて高熱を発した時などこちらに移って看護を受けられる仕組みだ。
その間一般居室は確保され、追加料金は発生しない。
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掲示板
テニス、ビリヤード、パンの花、俳句、ブリッジ、合奏など同好会もさまざま。

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銀行ATM


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中庭の向こうがダイニングルーム


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一般居室は広さにより3タイプある。
体験入居した部屋は中間の広さ。そのサニタリールーム。
右側に浴室。
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浴室
コールはトイレの横や浴室など4か所に設置されている。

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寝室から居間を眺めたところ。


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居間
左手はキッチンへの入口

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体験入居するにあたり、お茶、ミネラルウォーター、アメニティグッズ、浴衣、リネル類が用意されていた。


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居室バルコニーからの眺め
南、海の方角

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ロビー
フロントで宅配の荷物を預かる。
左手に日用品を扱う売店あり。

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玄関
左手はA,B,C,Dと4棟のプライベートゾーンのうちのB棟への入口

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ロビー階と玄関、ダイニングルーム間の段差を解消するスロープ


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朝食はパン食かご飯か選択できる。
昼食、夕食とも2種類のメニューから好きな方を選ぶようになっている。

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右側の円形に張り出した部分がダイニングルーム。
正面に見える建物は一般居室のあるA棟

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ホーム周辺は別荘地
外食できる店も何軒かあるようだ。

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小音楽堂 100席あり、年に8回コンサートが催されるとか。


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「日立ビルシステム御宿研修所」の看板
千代田生命が設立したホームだったが、保険会社が破綻した後は日立が出資している。

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クリニック                                  ’16.9.1




                                           つづく

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コメント(4件)

内 容 ニックネーム/日時
見学された・・・ということは、どなたかが入居を検討されているのでしょうか。
確かに素晴らしい施設・整備ですが、やはり住み慣れた場所が良いと思う方もおられるでしょうね。。
ウリ坊は以前、本岡類さんが週刊誌に連載されていた、高齢者施設の見学簿(?)のようなものを読んで、複雑な気持ちになりました。
ウリ坊
2016/09/04 11:51
ウリ坊さん、ありがとうございます。
我が家では将来、母娘で入ることになると思います。
家を継ぐ直系の子孫がいないので、「立つ鳥跡を濁さず」のたとえの通り、すべて自分で後始末をつけなくてはいけないので、「老い支度」を早めに始めました。
もうひとつ、執着を絶って「断捨離」を決行したいのです。
そちらの方が大きいかな…?
本岡類さんを教えてくださって、ありがとう。
早速「65歳で人生を変える −バラ色で生き抜くための計画−」を読んでみようと思います。

2016/09/05 18:02
初めまして、ウリ坊さんのブログからこちらへ来ました。
私も自分の母や自分自身が、いつかは介護施設に入るだろうと思って、興味深く読まさせていただきました。
写真で見る限りですが、とても素敵な場所のような気がしました。こんなところで最期を迎えたいです。
もっちー母
2016/09/11 18:42
もっちー母さん、ありがとうございます。
空は、母娘のツインで入居することを考えています。
母の介護が必要になった時に、各種のサービスが受けやすい環境にしておきたいので、切羽詰る前、まだ余裕のあるうちに入居できればと思います。
身内の愛情に期待するより、サービスを購入して、雇用を生み出し、若い世代に「所得移転」する方がよいと思いませんか。

2016/09/12 22:42

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