グリーンブック

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昨年、アカデミー賞の各部門にノミネートされ、作品賞その他を受賞した「グイーンブック」
アカデミー賞にはあまり興味はないが、130分の上映時間中、全く退屈することのない作品だった。

新型コロナによる自粛で、ホームの訪問客はほとんどいない。
外から講師を招く催しもすべて中止になっている。
イベント係は入居者だけで楽しめる上映会を企画した。
今回はレイトショーとして、夕食後の7時からダイニングルームに隣接するゲストルームで開かれた。
日中とは違い、参加者が少ないことは予想されたが、何と私一人とは。
ホーム長がプロジェクターを操作し、夜勤のSさんがコーヒーを持ってきてくれた。
贅沢なレイトショーである。

「グリーンノート」は人種差別を扱った映画だ。
舞台は1962年のアメリカ。
あの頃はバスの乗車スペースさえ、黒人と白人で席が分かれていたものだ。
そういう時代があったことが遠い昔のことのように思われる今日、人権思想は空気のように当たり前のものになっている。
差別は黒人だけではなく、ユダヤ人、イタリア系、同性愛者に対しても行われた。
人種差別は、強弱はあっても社会に潜在していて、何か事があれば表面にあらわれる。

教養ある黒人のピアニスト・ドクター・シャーリーがコンサート・ツアーのために雇ったのが、元ナイトクラブの用心棒、イタリア系のトニー・ヴァレロンガだ。
実話がもとになっている。
コンサート・ツアーの移動中に起きるちょっとした出来事のなかに差別は顕在化する。
ロード・ムービー的な浮遊感、クラシック、ジャズ、ポピュラーなど挿入される音楽も気がきいていて、映画的な軽快さに満ちた作品だ。
本とキャスティングの妙が映画の成功の秘訣だ。
優美で気品を重んじるシャーリーと思うがままに振舞える気のいいトニーのとりあわせが、よくあるパターンのようで、観客をすっかり魅了してしまう。
警官の対応の仕方に、南北アメリカの差別の違いをみせたりなど、細部の表現が、さりげなく自然なところがいい。

何度か涙がにじんだ。

ニューヨーク州では新型コロナウイルスの抗体検査で、5人に一人が抗体を持っていることが判明したとか。
ウイルスと共存しながら、日常を取り戻す方策を考え、少しずつでも実践してゆきたいものだ。



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この記事へのコメント

白象
2020年04月27日 09:00
空さま
新しい環境での生活に慣れたようですね。 映画「グリーンブック」を私は昨年3月に観て感想をhttps://hakuzou.at.webry.info/201903/article_2.htmlに載せました。 コロナ対策で映画館は閉鎖されているので最近はテレビで再放送される古い映画を仕方なく録画して楽しんでいます。 先日 1968年公開の映画「ミセスロビンソン」を観ましたが50年前の映画なので英語の表現が今と比べとても上品だったことに気付きました。 
ワトソン
2020年04月28日 08:52
まだ、入居者は少ないとのことですので、大型のTVがある部屋で、お持ちの、またはレンタルDVDで気軽に映画を観ることが出来るのではないでしょうか。
自分の部屋ではなく、数人でも一緒に観るのが交流にもなるように思いますが。
いっそ、あなたが主催したらどうでしょう。
レンタルは、私も使っている 「ゲオ宅配レンタル」が便利で安いですよ。
2020年05月04日 20:45
白象さん、ありがとうございます。
「グリーンブック」は脚本も編集もキャスティングもとてもよく出来た映画でしたね。
人種差別という重いテーマであるにもかかわらず、優れた娯楽作品になっていました。
こちらでは、吹き替えで観ています。
2020年05月04日 20:56
ワトソンさん、ありがとうございます。
上映会はダイニングに隣接したゲストルームで開かれます。
月1回のレイトショーは19時開演なので、参加者が少なくなりました。
ホームの上映会に相応しいと思われる、数本の映画をイベント係に提案してあります。