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zoom RSS 紅葉谷から重森三玲・モダニズムの庭へ

<<   作成日時 : 2017/07/06 20:58   >>

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和歌山から特急「くろしお10号」に乗って京都へ向かった日。
Hさんの希望だった金閣寺へ行くのは明日にして、その日の午後は東福寺を拝観することにしました。

京都は庭を観るところです。
数々の名庭が己を主張しているので、それらを丹念に観るだけで、たちまち時の過ぎるのを忘れてしまいます。
手入れの行き届いた庭はまさに芸術作品。
と言いながら若い頃は概して、庭に向かって冷淡だったような気がします。
自然回復力の盛んな、水と緑の豊富なこの風土で、わざわざ囲い込んだ庭を疑似自然として楽しむ酔狂もないだろう…
と、そう考えていたようなふしがあります。
庭はその頃の私にとって単に植物のいれものに過ぎなかったのでしょう。

また庭に貴族趣味的な、あるいはブルジョワ的、ハイブローな教養主義的な一面だけをみて、敬遠していたのかもしれません。
それでも少しはものを知るようになると、庭を読み解き、その奥深さに参入することができるような気がして、それまでの不明を恥じ、漫然と観ていたことを惜しむ気持ちになります。

そこで今回は昭和の作庭家・重森三玲に焦点を当て、まず東福寺へとHさんをお誘いしたようなわけでした。
重森三玲は約3年にわたって、全国300庭の実測調査をしています。
伝統を重んじる姿勢こそ、モダンアートのような庭の原点だったのです。
書評サイト「千夜千冊」の執筆者・松岡正剛は重森三玲の「作品」を評して次のようにアジテートしています。

三玲の作例にはそこに行って身を包まれなければ実感できないことがいろいろ待っている。それも一つひとつが異なって待機している。どうしてもその機会が乏しいというのなら、まずはやっぱり東福寺を訪れてみてほしい。そこから一瀉千里が始まっていく。

いったい「一瀉千里」って何でしょう…
「数寄」の奥深さのことでしょうか。

いけばな、茶の湯に通じていた三玲の庭は、日本文化の粋を集めて、視線を未知の領域へと誘惑するようです。




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通天橋
方丈と開山堂を結ぶ
橋上より眺める渓谷・洗玉澗の紅葉と新緑は絶景
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開山堂
聖一国師を祀る

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左、開山堂
普門院前の庭 江戸中期の名庭

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方丈


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方丈 東庭 北斗七星の庭
北斗七星に見立てた石はもと、「東司(とうす)」という僧侶のトイレだった建物の礎石である。

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方丈 南庭 八相の庭
四神仙島を4つの石組で表現している。
東福寺を氏寺とする摂関家・九條家から邸内にあった石を寄贈された。

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八相の庭 
経蔵の下に見える苔山は、京都五山をあらわしている。

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方丈 西庭 井田の庭
サツキの刈込と砂地を葛石(かづらいし)で区切り図案化。
大胆な市松模様になっている。

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通天橋


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方丈 北庭 市松の庭
市松模様は、江戸時代の歌舞伎役者、初代佐野川市松の袴の模様からその名がはじまる。
それまでは「石畳」と称されていた。
敷石はかつて南庭の勅使門から方丈前に敷き詰められていたもので、再利用は寺側の要望だった。
ものを無駄にしない禅寺の精神が斬新なモダニズムの発露となったのかもしれない。
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龍吟庵(国宝) 拝観不可
方丈は現存する最古(室町)の方丈
「不離の庭」「龍門の庭」が3/14〜16、11/1〜12/7に期間限定で公開される。
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偃月橋(えんげつきょう)
三ノ橋川の上流に架かる木造橋廊。 
この下流に架かる通天橋、臥雲橋とともに東福寺三名橋と呼ばれる。
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三門
大仏(天竺)様を思わせる、室町初期の再建。

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東司
禅僧にとって用便も修行のうち。
東司へ行くにも厳しい作法が定められていた。
本邦最古、室町前期の遺構。
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三門の向こうに本堂(仏殿兼法堂)                   ’17.6.12
天井の蒼龍図は堂本印象作。拝観不可。




                                            つづく   

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